大井宿コース

江戸より46番目の中山道大井宿は天保14(1843)年には戸数110戸が軒を並べ、旅籠屋が41軒ある美濃16宿中随一の繁栄を誇る宿場でした。(現在は馬籠宿を加え岐阜17宿となりました)
この宿場には街道が直角に曲がる「桝形」が6か所あり、中山道随一の整然とした町割りを形成しています。
江戸の様式の「本陣の門」「長屋門」が残され、近代町屋建築の特色を示す「ひし屋」が資料館となっています。また明治13(1880)年明治天皇巡幸時の「大井行在所」(仮宮)を当時のまま見ることができます。
この大井宿をボランティアガイドがご案内いたします。
なお近くには浮世絵専門美術館として知られる「中山道広重美術館」が皆様をお待ちしています。併せてお楽しみ下さい。

明治天皇大井行在所(あんざいしょ)

明治13年に明治天皇が行幸された折大井宿に泊まることになったが、通常泊まる本陣は郡役所として利用していたため旅籠だった伊藤家(池田屋)に泊まることになった。

しかし池田屋には宮内庁の求める間取りの部屋が無かったため、隣りの旅籠(立花屋)の建物を譲り受け壁を取りつないで三部屋続きの部屋を改修し、奥に風呂とトイレを作り対応することとなった。6月28日、明治天皇は一番奥の部屋でお休みになった。

明治天皇の教育係で宮内大書記官であった山岡鉄舟が行幸の準備や手配を行った。

お礼として反物一疋(2反)を置いて行ったという記述があり、御座所にある菊の御紋の入った箱に入れたとの話もある。 

天皇が泊まられた部屋の奥にはいざという時に屋外に退避できる扉がある。

風呂・トイレについては当時のままで、100年以上経っているとは思えないほどきれいだった。風呂は板敷の据え風呂で湯は汲み込み、大便所は砂を引いた引き出しが付き、便で健康状態を見ることができるようになっている。

大井宿概要

大井宿は700mの長さの中に、天保14(1843)年の記録では旅籠屋が41軒があり、美濃16宿で随一の宿場だった。

中山道から名古屋へ抜ける下街道、静岡方面・秋葉神社への街道などの追分に当り栄えていた。

長野の善光寺まで行く道を善光寺街道と呼ばれていた。

宿場内に6か所の桝形が残されていることも特徴のひとつだ。

長屋門

大井村の庄屋をつとめた家の裏門を移設したもので、大井宿本陣の表門の北にあったものを譲り受けたと言われている。一説では岩村城の城門を移設したとも言われる。

門の飾りから江戸初期の様式であるとされる。

中山道ひし屋資料館

江戸時代中期以降大井村の庄屋をつとめ、造り酒屋であった家で、近世的町屋建築の特色を示している。

入口を入るとすぐに店座敷があり当時の様子を残している。

珍しい形状の欄間があり、当時としては斬新であったと思われる。

訪れたときは暖簾の展示が行われていた。

蔵は2つあり土間を抜けた正面の蔵は宝蔵、右手は店蔵である。

店蔵(展示室)

店蔵には江戸時代のひし屋・古山家の様々の資料が展示されている。

中山道の宿場

展示室内に入ると宿場の様子や出来事が展示されている。

妻籠・馬籠は山にあり、田が少なかったため、救済米を送っており大井米と呼ばれていた。大井村の庄屋さんがその手配をつかさどっていた。

また、宿場内にある尾張藩の白木改番所では木曽からの抜け荷の監視と数量の点検が行われていた。

和宮様が文久元(1861)年大井宿を通った時に昼食を取られた。そのため、宿場の各家に何畳の部屋がいくつあるか調べ、何人が食事をすることが出来るか把握するために地図を作った。その時の地図が残されている。

5,000人食べさせるための作業の一環で、大井宿だけではなく隣村にも応援要請していたそうだ。

筆記用具だった矢立(やたて)・足袋を作る木枠・当時の書類などが展示されている。

⑤ 本陣跡

昭和22年に火災で母屋は焼失、門だけが残された。

この門は大名しかくぐることができない大名門・四角門とも言われ、4つの柱で支えられている。

江戸初期の様式の薬医門で、屋根は反りをもたせた瓦葺きとなっている。

和宮様お付きの女官よりいただいた紙入れの写真が展示されているが、紙入れは今も保存されている。

中山道かたりべの会

25年余の歴史を持つ、大井宿と街道の歴史を伝えるボランティアガイドです。

団体窓口
恵那市観光交流課内
所在地
〒509-7292 岐阜県恵那市長島町正家一丁目1番地1
電話番号
0573-26-2111(内線384)

ツアープラン情報

ツアー名
大井宿コース
料金
無料
開催日時
9:00〜17:00
ツアー時間
60〜90分
予約受付
7 日前まで
お問い合わせ
恵那市観光交流課内
TEL
0573-26-2111(内線384)
定休日
土・日・祝日、年末年始等
営業時間
8:30〜17:15
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