百済の里散策コース

百済の里の名所をめぐる!
飛鳥時代に滅亡した百済から、王家の一族が流浪の末たどり着いたという伝説の残る美里町南郷地区で、西の正倉院を中心に村内の名所旧跡を“もてなしの心”を大切にしながら案内しています。

西の正倉院概要

「西の正倉院」建設事業は、百済王伝説が伝わる神門(みかど)神社にある銅鏡(唐花六花鏡)が保管されていたことに始まる。百済での戦乱を逃れた王族の禎嘉王(ていかおう)が日向市金ヶ浜に漂着したあと、美郷町南郷神門地区を安住の地として、死ぬまで住んだとされる。この地で大変崇敬された禎嘉王が、死後に神として祀られた神社が養老2年(718年)創建と伝えられる神門(みかど)神社だ。神門神社で保管されていた「唐花六花鏡」は、正倉院をはじめ数か所しかない貴重なものだということで、地域おこしの一環として、正倉院と全く同じ建物を建てようという話しが持ち上がり、いろいろな苦難の末10年かけた平成8年完成した。

床下

大正2年に、奈良の正倉院が解体された時の図面をもとに「西の正倉院」は造られた。正倉院と全く同じ建物を建てる予定だったが、耐震対策上建物と地面を固定する必要があり、地面と建物の床まで2.5mある柱に、アンカーボルトが通っていることだけが違うそうだ。

宮内庁からの指示で全てヒノキの木を使うように言われ、長野県の木曽ヒノキが使われている。

西の正倉院内部

ヒノキ材は、長野県木曽から大阪まで列車、大阪から日向まで船で運ばれた。美郷町南郷地区に入ってからは、住民総出で台車を引っ張り、運んだそうだ。ヒノキのいいにおいがする。

鬼瓦

鬼瓦も正倉院と同じものに復元されている。

室内の造り

室内の造りも正倉院と全く一緒で、上の棚部分を一つの階とみるかどうかで、建築申請にはかなり時間を要したそうだ。

木材の細工一つをとっても、正倉院の設計図を基に、寸分たがわず造られた。

壁材としてのヒノキ材の特性は、夏の湿気時期には木のスキマを埋め、冬の乾燥時期には木のスキマを作ることで、保存環境には大変良いそうだ。

床柱

直径60㎝あり、樹齢400年の木曽ヒノキが使われていて、相当高いもので、予備用で作られたものが展示されている。

百済の里の歴史

朝鮮の歴史の中で、高句麗・百済・新羅の三国が支配していた時代(4~7世紀)があった。百済は朝鮮統一を図ったが、中国の唐と新羅の連合軍に攻められた。663年におこなわれた白村江の戦いで、倭(日本)軍も百済とともに参戦したが、戦いに負け、百済は完全に滅亡した。

朝鮮を追われた百済王は日本に逃げ、最終的に着いた先が、日向の金ケ浜と高鍋の蚊口(かぐち)浜で、金ケ浜が禎嘉王(ていかおう)一行、蚊口浜がその子・福留王(ふくちおう)の一行だった。

生前会うことができなかったため、木城町の比木神社から神門神社に向かい、親子の対面を行うための祭りが古くからおこなわれている。昔は9泊10日かけておこなわれていたが、現在では師走祭りとして1月下旬の金~日にかけて2泊3日でおこなわれている。向かう1行は18名と決まっているそうだ。

平成10年(1998)におこなわれた神門神社本殿の調査のとき、天井裏から見つかった鉾で総数1006本ある。鉾の紀年銘に、長禄3年(1457)、天文9年(1540)などとあり、師走祭りで鉾が神門神社に奉納されるが、その時代から祭りがおこなわれていた証明となっていて、高い天井までの壁一面を使った演出の迫力はすごい。 

銅鏡

神門神社からは、唐花六花鏡を始め、唐式鏡17面など全33面の道鏡が見つかっている。

特に唐花六花鏡は、正倉院をはじめ日本に5面しかないものだ。実物が展示されているには、見ものだ。

豪族が神門神社に寄贈された絵

平成12年に、国の重要文化財に指定された神門神社は、豪族から奉納された数多くの板に書かれた絵があり、展示数も多い。

百済の館

昭和63年築で、百済最後の王都となった大韓民国の古都「扶餘(ふよ)」の王宮跡に建つ、(元)国立博物館の「客舎」をモデルに、日韓交流のシンボルとして造られた。

瓦や敷石は、韓国から取り寄せられ、梁や軒を埋め尽くす赤、青、緑といった極彩色の丹青(タンチョン)は、本場韓国の名工によるものだ。

館内には、百済時代の国宝・重要文化財のレプリカなどが数多く展示されており、日本全国の百済文化の足跡も詳しく紹介されている。

百済の里観光ボランティアガイドの会

百済の里の名所をめぐる 飛鳥時代に滅亡した百済から、王家の一族が流浪の末たどり着いたという伝説の残る美里町南郷地区で、西の正倉院を中心に村内の名所旧跡を“もてなしの心”を大切にしながら案内しています。

所在地
〒883-1101 宮崎県東臼杵郡美郷町西郷田代1番地
電話番号
0982-66-3603

ツアープラン情報

ツアー名
百済の里散策コース
料金
無料
開催日時
8:30〜17:15
4名以上のグループで、基本的に日曜日が中心だが、それ以外の日程でも対応可能
ツアー時間
1時間程度
予約受付
10 日前まで
お問い合わせ
百済の里観光ボランティアガイドの会
TEL
0982-66-3603
定休日
土・日・祝日
営業時間
8:30〜17:15
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