名水百選「丸池湧水」周遊

「日本名水百選」のひとつに選ばれている丸池は、日量約6万トンの水が湧き出し、町の生活用水に利用されています。春は桜、夏はホタルの名所としても知られていて、水路沿いの石畳の小道は散策にぴったりです。9月初旬には、この丸池湧水の恩恵に感謝する「名水丸池感謝の夕べ」が行われ、丸池内、周辺に約1,000本の竹灯篭を浮かべ、幻想的な姿に変身します。

見どころ・聞きどころ

  1. 戦国時代に改修された松尾城の意味合い
    世の中が安定していない時代で、大隅・日向・薩摩の要衝だった栗野での城の存在意義と城の形について理解する
  2. 丸池湧水
    名水百選、池の底から湧き出ている水を近くで見ることができる迫力とその水の美味しさを味わう
  3. ガイドの方々のおもてなし

歓迎

観光案内所があるJR栗野駅で待合せしたところ、歓迎のポスターを作って待っていただきました!湧水町には、日本名水百選に選定された丸池湧水のほか、日本疎水百選に選定された竹中池があり、日本でも有数の湧水で知られる町である。平成の市町村合併でできた町の名称「湧水町」は、住民の思いで名づけられた町だ。日本名水百選に選ばれた丸池湧水の水は、ペットボトルになっていて、とてもまろやかでおいしい水だ。

湧水のPR

丸池湧水のマスコットとして妖精「ゆうたん」になっていたり、栗野駅前のモニュメントとして、雫をイメージした石像が展示されている

広報誌とゆうたん

猫の祠

島津義弘公は湧水町にある松尾城にいたことがあり、湧水町には島津義弘公関係の遺跡が多い。島津義弘公が1592年に文禄の役に出兵したとき、猫を7匹の猫を連れて行き、猫の目の瞳孔の動きを見て、天気、時刻などを判断していたという逸話がある。7匹のうち、2匹が生きて帰ってきて、天寿を全うしここに祀られたそうだ。薩摩藩の島津家別邸の鹿児島市にある仙厳園には、猫の神社があり、6月10日の「時の記念日」にはお祭りがあるとのこと。

松尾城

松尾城は、姶良市帖佐に行くまでの5年間(1590~1595年)、島津家第17代当主島津義弘公の居城だった。松尾城のある栗野は、大隅・日向・薩摩が接する要衝になっていて、重要な拠点の一つだった。義弘公が居城するにあたり、太田道灌の孫と言われている太田武篇之介に命じて、城を改築させた。もともと武田信玄の家来だった太田武篇之介は、大隅の国、曽於郡(曽於市)で武道に長けていたことで知られ、守りの城を作って欲しいといわれ、本丸への出入り口にあたる虎口は、石垣を築き、細長い急坂を屈折して出入りする造りで、敵が一気に侵入してくるのを防ぐ構造となっている。

虎口

本丸跡

敷石の数が、本丸に35個、二の丸に47個あり、城には内堀・外堀が11ヶ所あった。本丸跡からは、瓦は一切出てきていないので、敷石から京間の畳の寸法で造られていたことから、こじんまりした茅葺きの建屋だったと推測される。二の丸には、側室の広瀬夫人が住んでいて、本丸と二の丸の間は、丸太が架けてあり、何かあったら外して行き来できないような細工がしてあった。

しゃしゃんぼ(小小んぼ)

義弘公が目隠しのために植えたと言われる木で、11月になると紫の実が成り、甘くておいしいそうだ。

松尾城から湧水町の街並みを望むことができ、眺めのいい景色が広がる。

栗野岳

松尾城から街並みと反対の栗野岳側を見ると、中腹に白い煙が出ていることがわかる。栗野岳温泉(八幡大地獄)の噴気孔で、西郷隆盛が訪れたことがあり、明治9年に1か月静養をしたそうだ。

おもてなし対応

ガイド団体や町の担当部署の方々が草刈りなどをおこない、手入れが行き届いているので、観光客をもてなす雰囲気があり、ガイドを案内する人たちからお客様を案内するのも気持ちが良いと喜んでおられた。

糸巻き形トチン

陶器を焼くときに、釉薬がくっつかないようにする道具で、島津義弘公が文禄の役後に朝鮮陶工を連れて帰り、ここで陶器を作らせたことがわかり、二之丸跡からは、須恵器の皿や椀、少量の磁器などが発掘されている。ここが薩摩焼発祥の地とも言われます

丸池湧水

栗野岳(標高1102m)の中腹600m辺りで降った雨が、35年かけて伏流水になって、丸池湧水として湧き出てくる。栗野岳は、30万年前に活動を始めた霧島火山の中で一番古い山とのこと。昭和60年に日本で2番目に日本名水百選に登録され、毎年1回重機を入れて藻の取り除き活動など名水維持の保全活動がしっかりおこなわれている。

丸池湧水の湧き出る水の場所は移動するそうだ。湧水量は1日5万9千トンで、そのうち町の水道水として、2800トン(約5%)使用していて、Ph7.3・水温18℃のまろやかな水になっている。湧水町には、そのほかにもいくつか水が湧き出ていて、山の側面(断層)から出ている竹中池(筒羽野の疎水)が1日9万3千トンと最大で、湧水町全体で、総量約20万トン湧き出ているそうだ。

丸池湧水では色々な行事がおこなわれるが、9月には「丸池感謝の夕べ」という催しでは竹灯籠を水に浮かべるそうだ。

せせらぎの道

丸池湧水から一級河川の川内川に流れる水路沿いの道を、せせらぎの道といい、時期になるとホタルが飛び交うそうだ。ホタルはカワニナを28匹食べないと成虫になれないと言われており、道沿いにはカワニナの殻がたくさん落ちていた。また、椿の花が落ちる時が一番雰囲気があり、写真の人気スポットとなっている。しかし昔は生活用水として、鍋釜を洗ったり、洗濯をするのに使っていたそうだ。

丸池さいらい橋

駅向こうの公道にレンガの橋を架ける為に実験用に造られた、最初レンガ5層で計画されてが、3層で100トンの重量に耐えたので、3層である。ごみを原料としたリサイクルレンガを使い、造られた橋だ。そのうち1100個のレンガには、市民の方々のメッセージが書かれていて、よく見るとその文字を見ることができる。

湧水汽車会(わくわくぽっぽかい)

町内の全ての施設の歴史やエピソードを紹介しながら、 その土地ならではの魅力を案内します。

所在地
〒899-6201 鹿児島県姶良郡湧水町木場677 霧島山麓湧水町観光協会内(JR栗野駅舎内)
電話番号
0995-74-5690

ツアープラン情報

ツアー名
名水百選「丸池湧水」周遊
料金
半日2,000円
一日4,000円
※個人、団体同額
開催日時
8:30〜17:00
ツアー時間
行程により異なります。
予約受付
7 日前まで
お問い合わせ
湧水汽車会(わくわくぽっぽかい)
TEL
0995-74-5690
定休日
年末年始
営業時間
8:30〜17:00
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