たくさんのえびすさん散策ツアー

城下町・佐賀の街中を歩けばたくさんのえびすさんと出会います。ガイドとともに、散策しませんか。

えびす様について

「えびす様」とは何か、なぜ佐賀市でえびすなのかなど、40分ほどまずはレクチャーを受け、しっかり説明してもらったので、よく理解でき、「えびす様」を信仰している理由がわかった。

「恵比須DEまちづくりネットワーク」設立について

平成13年に、佐賀市のにぎわいづくりをするために、有志が集まり、佐賀にはえびす様が多いという話しになり、えびす様は福の神だということで、えびす様でまちづくりしていこうとなったそうだ。では実際に、佐賀市にはえびす様はたくさんあるが、何体あるのかと調べたら、市町村合併前の旧佐賀市で478体、市町村合併後(2007年)で828体とわかった。資料をつくり、えびす講座を開いて認知度を高める活動をし、えびす様を巡るガイドをおこない、えびす夏祭りを開いた。そして、日本一ネットから恵比須様の数が日本一の認定証をもらい、名実とも一番であることを認めてもらった。

「えびす様」とは

えびす様をまずはしっかり勉強しようということになって、いろいろ調べた。

えびす様は、神話から繋がっていて、古事記によると、えびす様は、伊弉諾尊(いざなぎのみこと)・伊邪那美命(いざなみのみこと)の子供で、天照大神(あまてらすおおみかみ)、素戔嗚尊(すさのおみこと)と兄弟だが、えびす様は、蛭子(ひるこ)の神で、骨のない子供だったそうで、婚外子として扱われ、神になれないので捨てられ、流され、たどり着いた先が、神戸の和田岬という所で、西宮の人々に拾い上げて、養い、戎(えびす)三郎大明神として西宮神社に祭られた。西宮神社は、毎年正月福男を走って選ぶ事で有名なところだ。西宮神社は、えびすの神様の総本社で、現在、西宮神社の分(霊を祀る神)社が全国に3000神社ある。

えびす様を祭っている神社として、もう一つ、島根県松江市にある美保神社がある。伊弉諾尊(いざなぎのみこと)の子孫である大国主命(おおくにのみこと)の長男、事代主神(ことしろぬし)がえびす様として祀られている。こちらも、分(霊を祀る神)社は全国に3000神社あるそうだ。 

七福神について

七福神のうち、毘沙門天・大黒天・弁財天は、インドから、寿老人・布袋さん・福禄寿は、中国から入ってきて、えびす様だけが日本だとのこと。七福神巡りは、室町時代の応仁の乱が11年と長く続き、その嫌な時代を払拭するための神頼みとして始まったということだそうだ。その後、江戸時代の庶民の楽しみとして七福神めぐりがはやり、えびすの文字はもともと恵比須だったのを、江戸の人たちが、ごろあわせで縁起がいい恵比寿に変えたそうだ。 

佐賀のえびす様について

佐賀にえびすが多い理由は、初代鍋島藩主鍋島勝茂公が大坂夏の陣に徳川方につき、西宮神社に先勝祈願される。帰りに、お礼参りして分霊をいただいて帰る。殿様が持って帰ったものだから、福を授かりたいといういわれで普及する。勝茂公兄弟の小城藩、多久藩も祀られるようになった。佐賀県全体で、現在1478体あり、佐賀市が一番多い。佐賀中心街の長崎街道の西の高橋から東の構口までで、街道沿いに278体現存している。しかし、武士の社会は殿様のみという考えのため、佐賀城のお堀の内には、えびす様は一体もない。

佐賀市のその他について

佐賀市内は、クリーク(水路)が2000kmあり、これは佐賀から江戸への往復の距離になる。有明海から魚(えびすさん)がクリークを通じて上ってきて、地名として残っている東魚町、西魚町には魚屋が多く、えびす様がたくさん固まってある。えびす様が祭ってある神社は、代表的なものが三つあり、一番古いのは、西宮社。二つ目は、明治37年に、地元の商店街に人たちが分霊してもらい、出来た佐賀恵比須神社で、佐賀で一番大きい十日戎が開かれている。三つめは、歴代の殿様が祭られている松原恵比須神社で、とんさんえびす(殿様)の名前の恵比須は、2.5mあり、佐賀で一番大きい。

えびす様の種類について

半跏えびす

左足か右足のどちらか片方を胡坐かいている。鯛を小脇に抱えて、釣竿を持っている。平安時代えびす像を作ろうとしたとき、神様で形がなかった恵比須の形を、弥勒菩薩を見本に作ったという説らしい。

安坐恵比須

完全に胡坐をかいている。奈良の興福寺の阿弥陀如来がモデルという説だ。えびす様の形としては、この2種類が多い。

文字恵比須

お金のない人が、文字に書いて祭った。西宮大明神と書いて、川石などを拾って祭る。

ペアルック(双体)えびす

男女2体で祭ってある。面白い物は、男が釣ったタイを女性が早く渡しなさいと言っているような姿の恵比須像もある

特殊恵比須

普通は、半跏か安坐だが、特殊なものもある。そろばんを持ったもの、鯛を抱えたもの、踊っているもの、赤ちゃんを抱いたもの、クジラに乗っているもの、三味線を持ったえびすさん、佐賀空港に平成に入ってからえびす会で送ったものは、雲に乗ったえびすさんで人気者になっている。

宝珠恵比須

通常は神様なので、2礼・2拍手・1礼して参るが、宝珠がある恵比須の場合は、宝珠の部分をなぜてお祈りをする。佐賀は、宝くじのあたりを多いといわれている。

その他

ステーションそばの広場で、毎年夏まつりを会主催で開催し、300人ほどの集団でえびす音頭を踊るそうだ。壮観だろう。地域のにぎわいづくりには欠かせないという。すごく聞き易く、耳に入ってくる音頭だ。

YouTubeに載せているので、えびす音頭をぜひ聞いてみてほしいとのこと。

八十八か所巡りのスタンプラリーを行っていて、今までに2600人ほどの方が達成されたそうだ。達成された方には、満願証とえびす様の置物がもらえるとのこと。遠方から訪れ、1~2年かけてもまわられる方も多くみられるそうだ。15か所を巡る御朱印巡りもあり、こちらも全部巡ると、巡礼証と記念品がもらえる。

佐賀市内の小学校3年生を対象に、えびす講座として、座学と校区の恵比須を巡る活動も行っていて、佐賀のえびす様の認識を深め、愛着を持ってもらっているそうだ。

町歩き

道標

海外から出島に砂糖が入ってきて、その砂糖を大坂・京・江戸に長崎街道を通って運ばれたため、別名シュガーロードとも呼ばれている。長崎街道は宿場町が27あるうち、佐賀市は13番目の宿場町として栄えた。街道を横断していて、小倉方面・長崎方面を表す道標が4か所あるとのこと。右の道標は、開運さが恵比須ステーションを出て、すぐにあるものである。

えびす様

開運佐賀恵比須ステーションから1kmほど歩く中で、出会ったえびす様。

道しるべ恵比須

道標とともにあり、胸に3つの宝珠を持っていて、ありがたいえびす様。

ヤマニ恵比須

琥珀色の烏帽子と胸の宝珠が特徴。

円満恵比須

ふくよかな耳たぶを持った恵比須様。

とんさん恵比須

佐賀市で一番大きい恵比須様。松原恵比須神社にある。

東魚町恵比須

顔や衣装、左手に抱えた鯛までしっかりと彫られたえびす様。胸の大きな宝珠も特徴。

電柱恵比須

「今日もありがとう」と毎日ごしごしタワシで洗っていたため、表面がざらざらしているが、それだけ感謝された恵比須様。

ゆめこい恵比須

少し上向きの朗らかな笑顔のえびす様。

哀歓恵比須

笑顔がどこか悲しげで哀愁を帯びている恵比須様。

鯛抱え恵比須

活きのいい見事な鯛を膝に抱えた恵比須様。

大福帳恵比須

左手に大福帳、右手に筆を持った、貴重で珍しい恵比須様。

幸運恵比須

宝くじの幸運の女神にあやかって名付けられた恵比須様。

散策風景

恵比須DEまちづくりネットワーク

佐賀市にある恵比須DEまちづくりネットワークは、市民の有志が集まって、町のにぎわいづくりを起こそうということで、「えびす様」を担ぎ出して、活動をおこなっている団体です。 恵比須さんへの愛情と豊富な知識を持つ「恵比須ガイド」が、恵比須像に秘められた歴史やエピソードを紹介しながら、懇切丁寧に、時には佐賀の街の話などに脱線しながら楽しくご案内いたします。

所在地
〒840-0824 佐賀県佐賀市呉服元町7-39 開運さが恵比須ステーション
電話番号
0952-40-7137

ツアープラン情報

ツアー名
たくさんのえびすさん散策ツアー
対象
恵比須さんへの愛情と豊富な知識を持つ「恵比須ガイド」が、恵比須像に秘められた歴史やエピソードを紹介しながら、懇切丁寧に、時には佐賀の街の話などに脱線しながら楽しくご案内いたします。
料金
1人 500円
(15人以上の場合 1人300円)
開催日時
10:00〜17:00
ツアー時間
約90分
(お客様の希望に時間を合わせます)
予約受付
7 日前まで
お問い合わせ
恵比須DEまちづくりネットワーク
TEL
0952-40-7137
定休日
月曜(休・祝日の場合、翌日)・年末年始
営業時間
10:00〜17:00
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