小野小町コース

小野地区には、平安時代の歌人・小野小町に関する伝説があります。小野小町の伝承は、全国各地ありますが、生まれた時から92歳で亡くなるまでのストーリーが語り継がれているのは、ここ小野地区だけだと言われています。

帯同していただいたガイドさん

お名前
武石 武司 さん
ガイド歴
6年
趣味・特技
スキー・カメラ
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概略説明

道の駅おがち「小町の郷」の観光案内所内にある小野小町遺跡ジオラマを見ながら、見学するコースの説明を聞く。

小野小町は平安時代の女流歌人で六歌仙・三十六歌仙の一人であり、容貌の美しさから世界三大美人の一人と言われ、生涯はなぞに包まれている。

小野小町が生まれてから亡くなるまでの様々な伝説が語り継がれている湯沢市小野地区を案内していただく。

桐木田(きりきだ)の井戸

小野小町は、京都から来た役人小野良実(よしざね)と地元の村長の娘(大町子)の子として生まれた。小野良実の館があったところの近くに、小町が産湯を浸かったと言われる井戸がある。昭和47(1972)年に大阪の大学の先生に井戸を鑑定してもらったところ、井戸の形は当時の都ではよく見られた構造で、この地方では他には見られない。井戸の石組みは凝灰岩でできていて、口径50~55cm、地面から水面までが1.6m、井戸の深さは3.9mあり、今でも底に水はある。

姥子石(ばっこいし)

井戸から300mほど離れた場所に、小町が生まれて間もなく亡くなった母親の墓と伝えられている姥子石がある。自然石に梵字が刻まれており、小町の母の墓地、墓碑として伝えられている。小町は都から来た乳母に育てられたので、教養を身に付けることができたのではないかと言われている。

深草少将(ふかくさのしょうしょう)との悲恋

小町は13才の頃京に出て、36才の頃、故郷が恋しいと帰ってきた。その小町に思いを寄せていた深草少将が、都から追いかけてこの地まで来た。

深草の少将がこの近くで住んでいた。小野小町が少将を供養するために建てた板碑がある。

深草少将は会ってくれと文をしたためたが、小町はすぐに会おうとせず、芍薬(しゃくやく)を1日1本、百本植えてくれたら会いましょうと約束した。なぜ会わなかったのか?それは疱瘡(ほうそう)を患い、百日の間に治そうと考え、磯前(いそざき)神社脇の清水(小町泉と言われている)で顔を洗って治そうとした。

99本が植え終わり最後の1本を植えようとした時、激しい嵐となり川はみるみる溢れかえった。川は濁流となり、深草少将は橋ととも流され亡くなってしまった。右写真の橋は二人が文のやり取りをしたことから御返事(おっぺじ)橋という。

橋の近くには、御返事(おっぺじ)という名前の集落が古く昔からあったそうだ。

鹿島様(魔除け)

疫病から村を守るため、村の境目に鹿島様(魔除け)を置く習わしがある。稲藁(いねわら)で作られる。

農作業がいったん落ち着く7月中旬に年に一度の藁の作り替えをおこなうお祭りがあり、集落を練り歩くそうだ。

向野寺(こうやじ)

小野小町の菩提寺の向野寺(こうやじ)。

小野小町は、晩年岩屋堂に住み、92才で生涯を閉じた。その時に自分の像を彫った物が、向野寺に保管されている。その仏像をお祈りすると、美人になると言われ、お参りに多くの人が訪れる。

院内銀山が活況だったため、坑夫(こうふ) が足りなくなるので、秋田は取締りが緩かったせいか、たくさんの人物が入ってきていて、雄勝には隠れキリシタンもいた。しかし25人ほどが秋田で斬首の刑になっている。この寺にマリア様の像がある。

位牌堂

家に置く位牌とは別に本堂内に位牌を置くスペースが檀家ごとにある。この辺りの寺にはほとんどあるそうだ。

岩屋堂

向野寺から西の方角の山の中腹には、小野小町が晩年過ごした洞窟の岩屋堂がある。見学した日が雨で傾斜した道が苔で滑りやすいため、見学中止になった。

熊野神社

小野小町の父小野良実(よしざね)が802年に建立したと言われている熊野神社には、小野小町が詠んだ和歌が納められた和歌堂があった(当時はここから西側に位置していた)が、戦国時代の戦さで焼け落ちた。

小町堂(こまちどう)

小野小町は、1889年神宮教秋田教会所で小町の座像を安置し儀式をおこない、神様になった。昭和28年に最初のお堂が建てられ、現在の小町堂は1995(平成7)年に建てられた2代目になる。

6月第2日曜日に、小町まつりの行事が行われ、七小町(ななこまち)による和歌の奉納がおこなわれている。

二ツ森

ひょうたんの形をした山で、南側の大きな方の山が男森と呼ばれ、深草少将が葬られている。北側の小さな方の山が女森と呼ばれ、小野小町が眠っていると言われている。

ゆざわジオパークガイドの会

2014年5月の発足以来、地域の皆様のお力添えを頂きながら、長い地球の歴史やストーリーを学び、ゆざわジオパークの語り部となるべく日々活動しております。 ガイドの中には活動を通じて、「生まれも育ちも湯沢市だが、知らないことがたくさんあった。」と言う人もいれば、「湯沢出身ではないが、こんなに素敵な所を知ることができてうれしい」と言う人も。老若男女・出身地を問わず、日々新たな発見は尽きません。 ゆざわジオパークを通じて、皆さんが知っているゆざわ・知らなかったゆざわ、私たちが知っているゆざわ・知らなかったゆざわを、改めて五感で体験・共有する機会のお手伝いができれば幸いです。 少人数でも、短時間でも、移動を伴わなくても、可能な限りお手伝いさせていただきます。

団体窓口
湯沢駅観光案内所
所在地
〒012-0827 秋田県湯沢市表町2-2-10 湯沢駅観光案内所
電話番号
0183-56-6226

ツアープラン情報

ツアー名
小野小町コース
料金
2時間 2,000円より(ガイド1人当たり10名まで)
1時間増すごとに1,000円増し
開催日時
9:00〜16:00
ツアー時間
約2時間
予約受付
7 日前まで
お問い合わせ
湯沢駅観光案内所
TEL
0183-56-6226
定休日
年中無休
営業時間
8:00〜19:00
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