小浜温泉発展の歴史(歴史資料館・とけん山公園・小浜鉄道跡・千々石断層)

江戸時代からの小浜温泉の発展の歴史、小浜鉄道跡のトンネルやプラットホーム・大地の活動が体感できる千々石断層を巡ります。
お客様のお車を先導しながら各ポイントで説明します。お車は鉄道跡の県道が狭いため、10人乗りぐらいまでがベストです。

小浜歴史資料館(本多湯太夫邸跡)

小浜歴史資料館は、江戸時代島原藩から湯太夫の称号を与えられた、本多家代々の邸宅跡と歴史資料館展示館及び温泉の源泉がある。明治4年に島原城から移築された門が階段を上がった先にあり、屋敷門に使われている。

温泉の源泉

小浜温泉には源泉が27か所あり、1日の湯量は1万5千トンで、熱量日本一といわれている。歴史資料館にはそのうちの一つがあり、炭酸カルシウムの成分が多く、管に付着するため、月2回パイプ管の清掃がおこなわれている。15~20m湯柱が吹き上がるそうで、清掃時に相当量出る湯の花(正式名称あられ石)が、一角に固まっておいてある。

本多湯太夫邸跡(湯太夫展示館)

1844年築の建物で、島原藩から湯の管理と取締りを命ぜられた湯太夫という役職を与えられた家である。島原の乱(1637年)以降に、温泉場には人が集まり、悪いことを考えないかということで、生まれた役職だ。別棟には、殿様が泊まる専用の部屋があったが、傷みがひどく20年前に壊されたそうだ。20年前までは本多家の方が住んでいたが、その後市の所有になり、現在は資料館として利用されている。

一方、雲仙温泉は、701年に奈良の大仏を作った行基が全国行脚した時にお寺を作り、修験するところとして栄えた。歴史が古く、1番多い時は3千人の僧侶がいて、僧房が千軒あったといわれている。 キリシタン大名だった有馬晴信の時代にお寺を壊され、現在は寺・神社が一つずつあるだけだ。江戸時代は、湯守という役職で小浜温泉と同様に、加藤家が、湯の管理を任されていた。

明治時代に入り、外国人の避暑地として栄え、西の軽井沢といわれた。雲仙温泉へは、長崎の茂木港から小浜の港に入り、そこから椅子を利用した駕籠(チャーカゴ)を使って登っていた。途中休憩する場所で、「かご立場」というバス停名が今も残っている。

下写真の絵は、吉田初三郎という人が大正時代に書いた小浜温泉と雲仙温泉を中心に書かれた鳥瞰図だ。

本多家は愛知県三河からきていて、最初は有馬氏の家臣として入り、その後有馬氏が失脚後の1637年の島原の乱で活躍し、庄屋となった。1684年に、島原藩主より湯太夫(温泉の管理と取締り)を命ぜられ、三男の本多親次(ちかつぐ)が役職に就いた。

邸宅内

玄関入ってすぐ目に付くのは、梁の立派さだ。今では調達できないような見事な木が使われ、重厚感漂っている。小浜温泉のPRビデオを見た後、部屋を見学する。殿様が泊まりに来ていたということで、島原松平家の家紋(重ね扇)が入ったタンスが置いてあった。

歴史資料展示館

湯太夫展示館の裏には、歴史資料展示館があり、小浜の歴史・交通・温泉の特色などを展示解説している。

入ってすぐのところに、湯せんぺいが小浜温泉の名物になった理由が説明してある。1891年に、元藩主に献上するため、本多家が地元の菓子屋に作らせたもので、小麦粉や卵の原料に、小浜の温泉水を入れて焼き、温泉水の成分で独特の風味が出ている。大正時代には、ウラジオストックや上海にも輸出されたそうだ。

大正時代から昭和の初めにかけて、島原鉄道の愛野駅から小浜まで鉄道が敷かれ、軽便鉄道及び小浜鉄道が通っていた。バスなどの自動車の発展に押され、11年間のみの運行となり、昭和13年に廃止された。

明治・大正の頃は、長崎から船で渡ってきて小浜温泉から雲仙まで駕籠で登る人が多く、いす式のかご(チャーカゴ)が人気だった。「アイゴー・ユーゴ―・テンセンゴー」(僕も行くよ、あなたも行くよ、10銭で行くよ)というのがうたい文句になっていたそうだ。

生目八幡神社(ビュースポット)

小浜温泉から車で5~6分ほど上がったところにある生目八幡神社の境内から、風景は絶景だった。ここまで来る観光客は少ないそうで、隠れたビュースポットとなっている。手前の林には桜が500本ほどあり、桜の花が咲く時期に見下ろす桜も見事だそうだ。

生目八幡神社は、眼病にご利益があるそうで、訪れる方も多いそうだ。

小浜鉄道跡

鉄道跡に作られた県道を通り、小浜温泉から千々石展望台に向かう。各駅跡には看板があり、木津駅ではプラットフォームもそのまま残っていた。

千々石展望台(千々石断層が見れる場所)

展望台から見ると、吾妻岳の右側が落ち込んでいることがわかる。一つの山だったが、大地の動く速度に差があるとひびが入る。島原半島の場合、南部の方が北部に比べて速度が速く南に動くため、東西方向に伸びた断層が発達するそうだ。30万年前から活動が始まり、今でも年間わずかだが沈み込んでいる。

一般社団法人島原半島観光連盟

島原にはたくさんの観光地がありますが、その歴史やドラマは見学をするだけでは伝わりにくい面があります。 町の当たり前にある石垣にもロマンが隠されていたりするのです。そんな時に力強い味方が島原観光ボランティアガイドです。豊富な専門知識で島原の魅力を伝える、まさしく『島原観光の達人』です。歴史・ジオパーク・湧水、ニーズや年齢、性別等に合わせて、観光コースを設定して、案内しますので、お気軽にお問い合わせください。

所在地
〒855-0879 長崎県島原市平成町1-1 雲仙岳災害記念館内
電話番号
0957-62-0655

ツアープラン情報

ツアー名
小浜温泉発展の歴史(歴史資料館・とけん山公園・小浜鉄道跡・千々石断層)
対象
お一人様、ご家族様、団体様
料金
お一人様 3,500円
ご家族・団体様 5,000円
開催日時
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ツアー時間
約2時間
予約受付
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お問い合わせ
一般社団法人島原半島観光連盟
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