景色が綺麗な芦屋町を自転車でサイクリングしてみませんか? 観光ガイドが安心安全に楽しく芦屋町をご案内いたします♪ 今回は「海コース」です♪海沿いを走りながら芦屋町の歴史と自然を感じていただく約10kmコースをご用意いたしました♪ ぜひ、お誘いあわせの上、ご参加ください♪
芦屋海浜公園
広い芝生広場と海の眺めの良さが自慢の総合公園内にある観光協会で受け付けしてスタートする。
サイクリング
芝生公園の中を抜け、海岸沿いのサイクリングコースに出る。
コースの概略説明
約10kmのコースで、芦屋海岸沿いのサイクリングコースを走り、途中でUターンして海浜公園まで戻り更に北西に進み、遠賀川にかかるなみかけ大橋を渡る。その後北に進み、狩尾岬まで行った後、洞山に寄る。最後は芦屋の宝である芦屋釜の里に行って海浜公園に戻る。
「海街・芦屋4つの物語を巡る」がテーマとなる。
- 海辺に突如現れた連合艦隊
- 海上に現れた巨大な穴
- 一度消えた日本の宝とその復活
- ふたたび銀幕に映し出された海街・芦屋
第1話「海辺に突如現れた連合艦隊」
芦屋海岸は、50年ほど前に日米合作映画「トラトラトラ!」のロケ地となった。砂浜から海に突き出すような形で、戦艦長門・空母赤城のほぼ実物大のセットが木で作られた。それぞれの長さは約200mあり、壮観な景色が広がっていたそうであるが、もちろん今は跡形もない。映画の迫力を出すために飛行機は高度な操縦技術が必要な海面スレスレ(10m)を飛んだ。海岸沿いから見ていたら、相当な迫力だったことが想像できる。
サイクリングコースの記念撮影スポット
サイクリングコースには、カメラをおいて撮影できる台が用意してあり、記念写真が撮れる仕掛けがしてある。
なみかけ大橋
なみかけ大橋は、川(遠賀川)と海(響灘(ひびきなだ))の境界に架かる橋になる。
芦屋町は江戸時代、「芦屋千軒関千軒」と言われ、芦屋は下関と同じくらい港町として栄えていたそうだ。伊万里から大阪に焼き物が運ばれる中継地点になっていた。沖には当時沈没した船があり、未だに伊万里焼の破片が上がるそうだ。
遠賀川の上流には、日本有数の石炭生産地の筑豊炭田で栄えた直方があり、遠賀川は石炭の幹線輸送路として利用された。
芦屋町は、面積11.6k㎡とこじんまりした町で、面積の1/3が遠賀川と自衛隊敷地で占めていて、人口約1.3万人とのこと。
再びサイクリング
遠賀川を渡った後も、引き続き海沿いの道を中心に走る。
第2話「海上に現れた巨大な穴」
狩尾岬に着いて振り返ると、800m程離れたところに小さな穴が見える。
これには、日本書紀・古事記に出てくる神功(じんぐう)皇后が、戦いに行く途中、必勝を祈願し矢を射って、貫通させた岩だという伝説がある。
洞山
穴の正体を確認するため、潮が引いていたので、滑らないように注意して歩いて渡った。近くで見ると思ったより大きな穴で、横幅12m・高さ10m・奥行30mもあった。穴は浸食作用でできたもので、昔は島自体がもっと大きく、旅館もあったそうだ。
第3話「一度消えた日本の宝とその復活」
3000坪の日本庭園を持つ芦屋釜の里は、1995年にオープンした施設だ。芦屋釜は鋳物製の茶の湯釜で、14~15世紀に多く作られたが、江戸初期には途絶えてしまった。芦屋町の宝として、伝統的な鋳物技術の復元・継承をしようと1997年から職人を養成し始め、養成期間16年を経て、現在職人2人が誕生するまで復活している。しかし10個鋳型を作っても、製品になるのは3割ほどと相当な技術が必要だそうだ。そのため需要は高いが、かなり待っていただいているのが現状だ。
茶釜として国の重要文化財に指定されているのは、9点中8点が14~15世紀に作られた芦屋釜で、芸術性や技術力に対する評価は絶対的に高い。
技術力が高いと言われる理由は2つあり、一つは鉄の塊に模様を入れる技術が難しいこと、もう一つは鋳物は3㎜でも薄いと言われる中、2㎜という薄さを実現していることだ。
模様が入るということは鋳型の土にデザインすることで芸術性が高く、薄いということは見た目より軽く技術力が高いということだ。
それを400年以上前の室町時代に実現していることが素晴らしい。その室町時代の作品が、芦屋釜の里では展示されている。
製作工程は、窯の外側にあたる外型と中子(なかご)と言われる内型の間に、溶かした鉄を流し込む製法だ。2㎜の厚みを作り出すには、高い技術の精度を持った型作りが求められる。全工程で4カ月間ほどかかり、夏は湿気があって温度安定しないので、冬の時期に作られることが多い。
- 構想・下絵づくり
窯にどのような図案を描くのか考え、窯のどの角度から見ても一幅の絵になるようにデザインしていく。 - 紙型・挽き板づくり
窯の形の断面図を紙に書き、この形の半分を木や鉄に写し取り、回転させるための軸を取り付ける。 - 鋳型作り(外型)
鋳型は外型と中子に分かれるが、まずは外型を作る。鋳型の出来の良し悪しは土で決まる。外枠に挽き板を取り付け、粒の大きさで分けた土を水と粘土を混ぜて、土の荒いものから細かいものへと順に重ねて挽いていく。最後はきめ細かい美しい肌土を作り、なまず肌という芦屋釜の美しい肌となり、外型の上半分ができる。同じように下半分を作っていく。 - 文様付け
その土が乾かないうちに、あらかじめ書いておいた下絵を鋳型に張り付け、様々なへらを使って鋳型に文様を押し込んでいくと、生き生きした絵画的な文様が描き出される。
そして外側の表面を上下重ねて焼き、鋳型の水分をとり焼き固めると同時に、外型の表面に細かなひびを入れ、ガスを抜きやすくする。 - 鋳型作り(中子)
中子は、外型との間に鉄を流し込むための隙間を作りだすための鋳型になる。外型と同じような工程で、型を作っていく。乾燥させた後、炭でまんべんなく包むように焼く。 - 鋳型を組む
外型の上の部分に中子を入れ、下の部分と合わせ、粘土で接着する。ずれないようにしっかり固定して定着させる。その後中子を取り出し、中子の下の部分を窯の厚み分3㎜だけ削る。乾燥させた中子が、高温の鉄が鋳型に焼き付くのを防ぐために、煤を吹き付ける。外型にも煤を吹き付け、中子を組み込み鋳型は完成し、しっかり固定させておく。 - 鋳込み
薄く作るには、鉄の流し込み方が大事な要素となる。吹きといい、昔ながらの甑炉(右写真)で地金を溶かす。
炉の温度を充分に上げ、地金を入れる。地金は和銑(わずく)と言われ、砂鉄を精錬して取り出した鉄で、木炭と地金を交互に投入する。溶けた金属のことを湯といい、湯が適温になるまで湯返し用の穴に戻し入れる。甑炉(こしきろ)の利点は、鉄の溶ける温度が低くなり、湯が沸きやすいことにある。湯が1250℃前後の適温になると、いよいよ鋳込みがおこなわれる。わずか数秒間の流し込みに全神経を集中させ、10㎏を超える鉄の尺を抱えて、次々と鋳型に流し込んでいく。 - 仕上げ
1夜明けた翌日、窯出しをおこなう。失敗していれば、今までの苦労が水の泡となり、緊張の瞬間だ。出来た窯を磨くと、なまず肌と言われる細やかな肌が一層浮き出る。丁寧に仕上げていく。
入場券には呈茶券が付いていて、抹茶とお菓子を飲むことができる。
緑あふれる3000坪の日本庭園の美しい眺めを堪能しながら歩く。
第4話「ふたたび銀幕に映し出された海街・芦屋」
芦屋町で映画を作ろうという企画から誕生した「夏の夜空と秋の夕日と冬の朝と春の風」は、ほぼ芦屋町がロケ地となって製作された。季節により4つの物語で構成され、市原隼人・斎藤なぎさ・鈴木伸之・飯豊まりえの4人が主演し、2019年秋公開された。現在も、アマゾンプライムなどで見ることができる。
芦屋町観光ガイド
福岡県の歴史豊かなまち芦屋町です。玄海灘で獲れた新鮮な海の幸を使ったお店や県内最長のスライダープールがあるアクアシアンプールの紹介や芦屋の特産品を買えるショッピングモールもあります。
- 団体窓口
- 芦屋町観光協会
- 所在地
- 〒807-0133 福岡県遠賀郡芦屋町芦屋1455-284
- 電話番号
- 093-221-1001
ツアープラン情報
- ツアー名
- 海街・芦屋サイクリング
- 料金
- 3,000円/人
- 開催日時
- ウェブサイト「あしや体験隊」で開催日を確認ください
- ツアー時間
- 3時間(9:30〜12:30)
- 予約受付
- 5 日前まで
- お問い合わせ
-
芦屋町観光協会
- TEL
- 093-221-1001
- 定休日
- 月曜
- 営業時間
- 9:00〜17:00