蒲生まち歩き

蒲生八幡神社境内にそびえ立つ大楠は、樹齢約1,500年、根周り33.5メートル、目通り幹囲24.22メートル、高さ約30メートルと日本で一番大きな樹木です。
環境庁が昭和63年に実施した巨樹・巨木林調査で、正真正銘日本一に認定されています。
樹根部分には、8畳分もの大きな空洞があり、下から見上げる壮大さと、地にどっしりと根をはった力強さは、神秘的で不思議な感覚を抱かせてくれます。
近年はパワースポットとしても人気の地です。
その他にも武家屋敷群や武家門などをまち歩きしながら巡ります。

見どころ・聞きどころ

  1. 蒲生の大クスのスケールの大きさ
    日本一・世界四位の大きさを実感する
  2. 武家屋敷群
    石畳により整備され、切り石による石垣と生垣の美しい空間を楽しむことができる
  3. 武家門
    身分の高さを表す石高に応じて明確に門の形が定められている

スタート

待合せた蒲生(かもう)観光交流センターの一角にある東屋の下のコンクリートの部分が、今から行く「蒲生の大クス」の根っこの断面を表していると聞き、その大きさにびっくりする。

蒲生の大クス

蒲生八幡神社ができたのが、1123年(平安時代の末期)で、蒲生家初代藩主蒲生舜清(かもうちかきよ)が建立した。蒲生家はこの地を、18代にわたり治めた。

大クスは、推定樹齢1500年で、根回り33m、高さは30mとのこと。幹の中には、直径4.5m(畳約8畳分)、高さ16mの空洞がある。幹の周りを回遊できるようになっていて、巨木の壮大さを360°間近で感じることができる。日本最大の大きさで、世界では4位らしい。

無患子(ムクロジ)

境内には無患子という落葉樹があり、家にあると病を知らないところから名づけられたとのこと。この実は、昔の羽子板の羽根に使われていたそうだ。羽子板は魔除けの意味があり、女の子の初正月に羽子板を贈る習慣もあるそうだ。実の皮は、石鹸代わりにも使われていたとのこと。

城山

境内から南方面を見ると、小高い山になっていて、蒲生氏の居城があったところで、1557年に島津氏の手によって落城した。その一角には、竜ヶ城摩崖梵字群があり、1700字に及ぶ梵字が120mにわたって刻まれている。内容については、全体の解明はまだ終わっていないそうだ。

武家屋敷

蒲生の武家屋敷の特徴は、多くの武家門が残っていて、身分の高さを表す石高に応じて明確に門の形が定められている。武家門の数は、蒲生全体で40近く残っているそうだ。

郷士宅の井戸

蒲生八幡神社から蒲生観光交流センターに戻り、センターの駐車場の一角に、江戸時代当時あった井戸がそのまま残っている。

武家屋敷のあった通りを歩く。

10石武士の家のタイプ

10石以上に限り、門を構えることができる。門の入り口は引き戸になっている。1石は、1000合なのでおおよそ1人1年分の量とのこと。10石は、10人分の量になるが、実際にはそれだけでは食べていけないので、農作業などをして生計を立てていたそうだ。

蒲生観光交流センター別館

10石武士だった家を改装して、古民家カフェになっている。

家の床下を見ると、基礎石から床までが大きく開いていて、風通りを考えているとのこと。サツマイモなどの貯蔵もしていた。

家の中は、田形に4間続きになっていて、広間にして使えるようになっている。

家の造り

門を入って直接中を覗けないように、壁が作ってある。防犯用だそうだ。他にも女・子供が逃げることができるような細工が垣根に施されていたとのこと。

49石以下の門構え

10石の武家屋敷の門構えに、袖がつく。

石敢當(せっかんとう)

T字路の突き当りを示す目印で、もとは中国伝来の風習で、「石敢當」などの文字が刻まれた魔よけの石碑や石標のこと。沖縄や鹿児島で見ることができる。

船着場跡

観光交流センターから武家屋敷を南に下っていくと、蒲生川に出る。山奥から運ばれてきた年貢米をここまで運んで、川船で姶良市帖佐まで運ぶと、薩摩藩の蔵屋敷があり、そこまで納めていた。姶良市帖佐(海)まで8kmあるが、満潮時にはここまで海水が上がってきていたので、塩入道と言われていた。

イボの神様

船着場辺りを川崎といい、「こさっ」と読み、イボの神様の石像がある。昔は川幅が広く、こさっの渡しがあったそうだ。

100石以上の門構え

100石以上の屋敷には、

  • 大屋根がある
  • 小屋根がある
  • 袖がある
  • 扉(開き戸)がある(100石以下は引き戸)
  • 扉には乳鋲がある
  • 不浄門(くぐり戸)がある

のが特徴とのこと。

御仮屋門

蒲生麓の地頭仮屋の正門で、1826年に再建されたもので、高さ4.5m・幅6.1mあり、材質はクスノキを使用している。

門の「かんぬき」は「閂」と書き、鍵がなくても戸締りがしっかりできる方法を昔の人は考えていた。

垣根の矢竹

垣根に使用されていた矢竹は、いざという時に矢として使えるように造られていた。

姶良市観光ボランティアガイド会

姶良、加治木、蒲生各地区の歴史や風景等についての魅力を案内いたします。 全般:島津義弘関連史跡、薩摩焼関連史跡、国指定文化「龍門司坂」等3坂めぐり 姶良地区:「越前島津家墓地」、「花園寺跡公園」、「山田凱旋門」、「米山薬師」、「天福寺磨崖仏」、「白銀坂」、「平松城跡」 加治木地区:滝100選「龍門滝」、錦江湾絶景「高倉展望台」、「金山橋」、「加治木島津家墓地」、「精矛神社」、「与謝野鉄幹・晶子歌碑」「龍門司坂」等 蒲生地区:日本一の巨樹「蒲生の大楠」、武家門通り、「蒲生どん墓」、「千字梵字」、「掛橋坂」等

所在地
〒899-5421 鹿児島県姶良市東餅田2445-7 姶良市観光協会内
電話番号
0995-67-6052

ツアープラン情報

ツアー名
蒲生まち歩き
料金
個人まち歩き:1,000円/組(4名まで)/半日以内 
個人自家用車利用:2時間以内500円/台、
2時間超1,000円/台
バスを利用する団体:
(15名以下) 1時間未満1,000円/台、
1時間以上3時間以内2,000円/台
(16名以上30名以内)1時間未満1,500円/台、
1時間以上3時間以内2,500円/台
(31名以上) 1時間未満2,000円/台、
1時間以上3時間以内3,000円/台
※案内が食事時間にかかる場合は、ガイドの食事代を別途加算。その他、お問合せください。
開催日時
9:00〜17:00
定休日:月曜(祝日の場合は火曜)
ツアー時間
お問い合わせください
予約受付
7 日前まで
お問い合わせ
姶良市観光ボランティアガイド会
TEL
0995-67-6052
定休日
月曜(祝日の場合は火曜)
営業時間
9:00〜17:00
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