上山城・武家屋敷散策コース

北は山形藩、南は米沢藩に接する上山の歴史と温泉宿場町としての繁栄を見学します。

帯同していただいたガイドさん

お名前
佐藤 嘉夫 さん
ガイド歴
20年
趣味・特技
サッカー観戦

上山城概要

上山は、最上氏の祖・斯波兼頼のひ孫里見満長が上山にある高楯山に城を築いたのが始まりになる。伊達家に2回攻められ、一時伊達家に属したが、満長の子孫が取り戻し、現在に近い場所に上山城を築いた。

1622年に米沢を除く山形を治めていた最上家が改易になり、いくつかの藩に分かれて上山藩ができたが、江戸時代の間に5代、家が変わった。土岐氏が藩主だった元禄5(1692)年には、城を壊せと命令が下り、城が壊されている。

沢庵和尚

紫衣(しえ)事件により、沢庵和尚は上山に流罪となった。紫衣事件とは、高僧の証である紫衣を朝廷から賜っていたが、江戸時代に入り徳川幕府が規制したが、1627年紫衣の勅許を朝廷がおこなった。幕府が無効を宣言したため、沢庵和尚などの高僧が抗議し、流罪となった。土岐氏に代わった翌年に来て、上山には3年いた。上中下三字説という、人に上下はない・皆平等だという教えを説いた。

庵に住んで、近所の人から野菜をたくさんもらっていた。野菜は腐るので、塩漬けにした。おいしいと評判になり、近所の人に作り方を教えた。その後無罪放免となり、将軍家光にその漬物を食べさせ、おいしかったこと、漬物の名前がなかったことから沢庵漬けとなったという話があるそうだ。

上山城(城内は展示コーナーと最上階の展望台がある)

上山温泉 

脚をいためた鶴が沼(温泉)に浸かって治ったという伝説があり。鶴脛(つるはぎ)の湯と言われている。羽州街道沿いの上山宿には、旅籠屋さんが並んでいた。

今なお残るたたずまい

脇本陣として利用された滝沢屋は参勤交代の時、大名が宿泊や休憩した場所として利用され、現在は移築して資料館になっている。代々庄屋を務めた旧尾形家住宅は、17世紀中ごろに建てられ、国の重要文化財に指定されていて、映画の撮影でも使われた。 

楢下(ならげ)地区には、明治13(1880)年に造られためがね橋が今も車が通り、現役で使用されている。当時のお金で1,000円かけて造られ、通行料を取ってその費用をまかなった。

蔵王の紹介

蔵王の動物・鳥・植物の展示コーナーがある。必見は、蔵王に咲く花を押し花にして展示しているコーナーだ。30年以上経過しているが色褪せていない。

山岳信仰がある蔵王の最初の修験者は熊野から来たからか、蔵王連峰の一番高い山を熊野岳という。

姥神様という石仏がある。あの世に行くと一番最初に行き会う神様で、三途の川にいて、着物を脱ぐところから脱衣婆さんと言われている。

蔵王の名前は、奈良県吉野町にある金剛山寺本堂の本尊蔵王権現が山に祀られていることに由来している。

羽州街道

江戸から日光街道で宇都宮まで行き、そこから奥州街道に入り、伊達家発祥の地で福島県にある桑折(こおり)宿から山形・秋田に向かうと羽州街道がスタートする。陸奥の国青森の油川まで続き、全58宿ある。上山周辺には温泉がなかったので、賑わった。上山は、温泉場で宿場町で城下町と3つ揃っていたのは日本でも珍しく、道後・諏訪と全国で3つだけだった。

展望

城の一番上の展望台からは、東の方角に蔵王連峰が見える。

上山の古代

縄文時代

上山には、縄文時代の遺跡が5か所見つかっている。この時代東北地方は暖かったそうだ。

古墳

古墳も3つ同じところにある。豪族がいた証拠だ。

戦国時代

戦国時代の頃、山形は秋田とともに出羽国と言われていた。江戸時代に入ると、上山は最上家が支配していたが、1622年にお家騒動で改易となった。藩が分割され、上山は上山藩4万石となった。能見松平家、蒲生家、土岐家、金森家、藤井松平家の5代入れ替わり、16人の殿様がいた。

宿場町

羽州街道の宿場町だった上山には、参勤交代で13藩が泊まったり、休憩をした。その時わかるように、本陣には看板を立てた。

湯樋(ゆどい)

松の木をくり抜いて湯(温泉)を通した樋が展示されている。松は油が出て湯に強い材質とのこと。

出羽ヶ嶽(でわがたけ)

上山出身の身長204㎝の力士の実物大の銅像が展示されている。出羽ヶ嶽は大正時代、関脇として活躍した。

沢庵設計の庭

城近くに、沢庵設計の庭がある。灯籠は、江戸屋敷から持ってきたものだ。

(三号)源泉

城から武家屋敷に向かう途中、平成22(2010)年に掘った源泉がある。一直線で湯脈があり、どこを掘ってもお湯が出るそうで、温度は67℃ある。

武家屋敷

上山城の西北部一帯が武家屋敷になっていた。武家屋敷4軒が残っている中丁通りには、藩の要職についていた家臣が居住していた。

森本家

100石前後の中級武士の家で、現在も居住している。玄関先には、瓶が土の中に埋めてあり、水琴窟の仕掛けがある。

旧曽我部家

家禄は初め50石、のちに100石で、大目付の重職にも就いた家柄だ。中級武士の特徴をよく表した屋敷になる。

藩校明新館跡

明新館の名前は、上山に現在ある高校の名前にもなっている。

かみのやま温泉源泉

最初の源泉には、鶴が羽を休めたという鶴の休石がある。先ほどあった源泉も含めていくつかの源泉を一旦溜めて供給している。

共同浴場

150円で入ることができるので、山形市からも訪れる浴場。源泉に近い熱い湯は、地元のお年寄りには自慢の湯だ。

上山市観光ボランティアガイド協会

城下町かみのやまを、地元を知り尽くした観光ボランティアガイドがご案内します!

団体窓口
上山市観光物産協会
所在地
〒999-3134 山形県上山市矢来1-2-1 上山市観光物産協会
電話番号
023-672-0839

ツアープラン情報

ツアー名
上山城・武家屋敷散策コース
料金
無料
※上山城入館料
 ・大人 420円
 ・学生 370円
 ・小人 50円
※武家屋敷(三輪家)
 ・大人 220円
 ・学生 160円
 ・小人 50円
開催日時
9:00〜16:45
ツアー時間
約90分
予約受付
5 日前まで
お問い合わせ
上山市観光物産協会
TEL
023-672-0839
定休日
12月29日〜1月3日
営業時間
9:30〜16:00
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