肝付町を訪れる観光客や町民のために、地元の名所、旧跡、文化財や特産品を案内します。
内之浦宇宙空間観測所
ロケット搬入
イプシロンロケットの打上げが予定されていて、観測所までの搬入が最近おこなわれた。種子島の宇宙センターで燃料補給され、種子島から内之浦港に入り、その後特殊車両で観測所まで搬入された。特殊車両は、車輪数が56あり、ロケットの1段モータの重量が70t(トン)あるので、夜中に搬入がおこなわれた。
肝付町内之浦になぜロケットの発射基地ができたか
戦後1955年から1960年にかけて、秋田県道川海岸でロケットの打ち上げがおこなわれたが、高度距離が上がってきたため、中国大陸にロケットが落ちる可能性が出てきたため、新たに発射できる場所を探すこととなった。日本の宇宙開発の父・ロケットの父と言われ、太平洋戦争中はやぶさの設計に携わった糸川英夫氏が、北海道から種子島まで探しに行き、最後に肝付町を訪れ、「ここだ!」と言って決まったそうだ。
発射場所の条件
- 飛行機があまり通らない
- 晴天率が高い
- ロケットの進行範囲に海の航路が少ない
- ロケット発射時は漁に出れないことを漁業組合が承知している
- 人家が少ない
- 工場が少ない
- ロケットを運ぶ道路が造りやすい
内之浦宇宙観測所内
衛星(ほし)ケ丘展望台
観測所内に入り、一番高い場所にある衛星ケ丘展望台に行く。遠くには種子島を望むことができた。
パラボラアンテナ
展望台には、直径20mのパラボラアンテナがある。展望台から見える正面の丘には、一回り大きい直径34mのパラボラアンテナがある。衛星が上空を通ると、2基のパラボナアンテナが自動的に動き出し、衛星を追跡するそうだ。衛星から送られてきたデータを受信し、観測所内にあるレーダテレメータセンターへ送り、その後相模原や筑波のJAXA施設へ送られ、解析がおこなわれる。衛星を追跡する時、上空を通過するスピードに合わせてパラボラアンテナが動くそうだ。
イプシロンロケット発射台
2021年度打上げ予定のイプシロンロケット5号機の作業が始まっているため、発射台には近づけないので、展望台から見る。発射台は建物の中にあり、今度のロケットには、9つの衛星がついていて、宇宙で切り離されるそうだ。
観測所在勤の職員は施設設備の通常業務をおこなう職員で、観測所内に多くの部署がある訳ではないため、打上げには相模原・筑波や関係会社から出張で多くの人が来ていた。機械・通信などが発達した現在では、人数・時間の簡素化が進んでいるそうだ。
KSセンター(観測ロケット発射台)
観測ロケットは、S310・S520・SS520の3タイプあり、数字は直径(mm)を表し、Sは1段・SSは2段とのこと。
7月27日打ち上げられた(見学当時は打上げ前)観測ロケットは、酸素と水素を1番いい比率で爆発させて燃料にし、推進力に変える実験を世界で初めておこなわれる。
この観測所から、昭和45年に「おおすみ」が打ち上げられ、その写真が実物大の「おおすみ」の像だ。
下の写真は、打上げロケットを風雨から守るための建物で、この中に発射点があり、ランチャー台に乗せたロケットを前後と両側の扉と排煙のため開き、発射した。なお、現在は建物外にある新型ランチャーで打上げをおこなっている。「おおすみ」はこの場所から打ち上げられた。
宇宙科学資料館
資料館入り口横には、観測所から打ち上げられた380機を超すロケットの追跡に使われていた直径4mのロケット追跡用レーダアンテナが展示されている。
館内には、ロケットの実物や模型が多く展示されている。
日本最初のロケット「ペンシルロケット」の実寸大の模型
長さ230㎜・直径18㎜・重さ201.8gの大きさで、東京都国分寺で打ち上げられたペンシルロケットの展示。
各種科学衛星
衛星の模型や写真が展示されていて、「はやぶさ」や「はやぶさ2」につながっていくことになる。
1970年(昭和45年)に、打ち上げに成功した「おおすみ」の記録の展示
「おおすみ」は4回失敗した後、5回目にようやく成功したので、失敗中は厳しい状況に置かれたが、5回目に成功し一気に歓迎ムードに変わったそうだ。
設立当初(1960年代)の管制室
塚崎古墳・大楠
肝属(きもつき)平野には古墳が広がっていて、そのうちの一つである塚崎古墳群は、4~5世紀に造られた日本最南端の前方後円墳群があり、古墳文化の最前線だった。前方後円墳5・円墳54・地下式横穴墓29あり、前方後円墳は、大和朝廷に認められた人しか作れなかったそうだ。塚崎11号の前方後円墳が一番古く、4世紀よりも前ではないかと言われているもので、長さ41m・高さ5mある。
円墳(1号)の上にある塚崎大クスは、鹿児島県で4番目・日本全国で32番目の大きさだ。どこを基準に計るかというと、地面から1.3mのところの幹の太さを図るそうだ。塚崎大クスは、高さ25m・幹回り14mあり、植物50種類以上が寄生している。「木と話してください」と言われ、クスの木に触ることができた。大クスは昭和15年に国の天然記念物に指定、円墳(1号)を含む塚崎古墳群は昭和20年に国の史跡に指定されている。
四十九所神社
900年近く続く行事として、流鏑馬(やぶさめ)がおこなわれている。鳥居の前の長さ330mの砂地に、的が3本立ち、3回おこない、矢の当たった数で豊作を占う古式豊かな伝統行事だ。現在は、中学2年生が50日ほどかけて練習し、本番にあたるそうだ。
拝殿は、不審火で焼失し、仮の建物が建っていたのを、最近新しく建て替えられた。片隅には、疫病予防対策としてアマビエの人形が飾られている。
肝付ふるさと案内人
肝付町を訪れる観光客や町民のために、地元の名所、旧跡、文化財や特産品を案内します。
- 所在地
- 〒893-1402 鹿児島県肝属郡肝付町南方2643
- 電話番号
- 0994-67-2888
ツアープラン情報
- ツアー名
- 肝付町主要コース
- 料金
- 10名以内 お一人様 200円
11名以上 1団体(バス1台) 2,000円
※ 受け入れ人数 約40名まで
※ ただし、案内時間3時間以内で、3時間を超えるにつき1時間あたり1,000円追加
- 開催日時
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- ツアー時間
- お客様のご要望に応じた時間でご案内いたします。
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- 7 日前まで
- お問い合わせ
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- 8:30〜17:00