白鳥舘遺跡は、平泉の中心地から北東に約5㎞、北上川の西岸に位置する遺跡です。北上川は、「政治・行政上の拠点」である平泉を支える重要な交通基盤で、北上川なくしては都市「平泉」の発展はあり得ませんでした。白鳥舘遺跡は北上川の蛇行部に突き出した半島状の丘陵地帯にあり、川湊には最適な場所でした。
白鳥舘遺跡 概要
白鳥舘遺跡は、10世紀から16世紀にかけての遺跡になる。多くが私有地にあることから、15~16世紀にあった山城跡が見学の中心になる。
山城跡の西側に広がる田園地帯には、かわらけや仏具類の窯跡が見つかっていることから、奥州藤原氏時代の遺跡があったと考えられている。中尊寺のある平泉中心地の面積が狭かったため、平泉が発展するに伴い、周辺地域へと町が広がっていった。発掘例がほとんどない水晶製数珠玉が出土しているので、手工業の生産拠点があったと考えられている。
白鳥舘遺跡の南側には、川湊があった。痕跡が確認されている。常滑焼や渥美焼の焼き物や遠く中国の陶器類が、平泉へ運ばれたのではないかと考えられる。
堀切
15~16世紀に造られた堀が当時のまま残っていて、現在は道路として使われている。
郭(くるわ)Ⅲ
民家が建っているところに、郭Ⅲがあった。
郭Ⅱ・白山神社
郭Ⅱは広い敷地で周りを土塁で囲まれ、多くの建物跡が見つかっているところから、主たる郭だったと考えられている。
郭Ⅱの一角には、中尊寺の白山社の本宮がある。いろいろないきさつがあってここに移されてきた。
郭Ⅰ東郭
郭Ⅱから少し下って東側に行くと、平らなスペースが出てくる。山を7~8m切り崩して、平らにしたことが発掘調査から明らかになっている。崖側では北上川を望むことができ、通行する舟を見張る役目があったと考えられている。
空堀
堀の底が道になっていて、4mの高さがある。これは、2m掘った土を土塁として側に積み上げるからだ。
郭Ⅰ北側
白鳥舘遺跡の北側から北上川を見ると、東側に蛇行しているが、11~15世紀は北にまっすぐ伸びていたので、通行する舟を見張ることができた。
奥州市世界遺産登録候補地ガイドの会
奥州市世界遺産登録候補地ガイドの会は、下記のとおり世界遺産候補地である白鳥舘遺跡(前沢地域)と長者ケ原廃寺跡(衣川地域)のガイドを実施しております。 奥州藤原氏が平泉文化を形成するうえで重要な役割を果たした2つの遺跡でお待ちしておりますので、ぜひおいで下さい。
- 団体窓口
- 奥州市商工観光部商業観光課
- 所在地
- 〒023-8501 岩手県奥州市水沢大手町1-1
- 電話番号
- 0197-24-2111
ツアープラン情報
- ツアー名
- 白鳥舘(しらとりたて)遺跡
- 料金
- 無料
- 開催日時
- 11:00~15:00
- ツアー時間
- 約60分
- 予約受付
- 10 日前まで
- お問い合わせ
-
奥州市商工観光部商業観光課
- TEL
- 0197-24-2111
- 定休日
- 土・日・祝日
- 営業時間
- 8:30〜17:15