肥前浜宿酒蔵通りと茅葺きの家並み散策ツアー

肥前浜宿まちなみガイドが、肥前浜宿酒蔵通りと茅葺きの家並み散策をご案内します。

概略説明

コース案内の説明。鹿島市には、重要伝統的建造物群保存地区が浜中町八本木宿と浜庄津町浜金屋町と二つあって、今日はこの2地区と有明海が見渡せる臥竜ヶ岡公園を巡るとのこと。肥前浜駅は、1930年(昭和5年)にできた駅で、現在はその当時の駅に復元されていて、夜はライトアップされているとのこと。

肥前浜宿説明

肥前浜駅から浜中町八本木宿地区に向かい、信号を一つ越えたところで看板がある。年間300万人が訪れるという祐徳稲荷神社の一の鳥居があったところだそうだ。残念ながら老朽のため、2007年に取り壊されたとのこと。その看板とともに、肥前浜宿の案内看板がある。江戸時代、長崎街道の脇街道の宿場町として栄え、明治から昭和にかけて、酒造りや水産加工業に支えられ、豊かな町並みが形成された。土蔵や洋館が立ち並ぶ浜中町八本木宿地区と茅葺き町家が立ち並ぶ浜庄津浜金屋町地区で構成されている。

富久千代酒造

鹿島市は伏流水が豊富で、全盛期には25軒程度の酒蔵があったそうで、現在は6か所で酒を製造している。鹿島酒蔵ツーリズムとして酒蔵を回遊するプランを提供していて、蔵開きの時は10万人の人出でにぎわうとのこと。うち、3軒が肥前浜宿内にあり、その中でも、ここ富久千代酒造さんは、「鍋島」ブランドの大吟醸が、2011年のIWC(インターナショナルワインチャレンジ)の日本酒部門で世界一を取り、鹿島の酒が一躍有名となったそうだ。

浜中町八本木宿地区

散策1

江戸時代は、佐賀藩は長崎港の警備を福岡藩と一年越しに担うために、長崎街道の脇街道である多良海道を使っていた。その訳は、他藩を通らず行き来出来たために、大事にしていたとのこと。煙突が目立つ建物は、飯盛酒造で酒などを販売しているが、酒造りは現在おこなわれていない。

旧乗田家住宅

19世紀初めに建てられた武家屋敷。その当時は、最所(さいしょ)家の住宅だったが、のちに乗田家の所有となった。長い間空き家だったため、廃墟同然の状態だったが、このまちの雰囲気が気に入り、クド造りの茅葺の建物を保存するのであればと、縁もゆかりもない個人の方の寄付により、2007年に修復されたとのこと。すばらしいことだ。クド造りとは、コの字になった茅葺の屋根が特徴のこの地方特有の建築方法だ。強い風対策用に家の作りを強固にするため、雨の水を溜めるため、江戸時代の税金対策として梁を減らしたためなどいくつかの説があるらしい。武士の身分のまま農業に従事した郷士の家で、2階では蚕を飼っていたそうだ。庭の手入れをされている女性もいて、きれいに管理されていた。

浜川

旧乗田家住宅から出て浜川沿いを歩く。天然のアユがいるくらいの清流だそうだ。多くの酒蔵があるのも納得ができる。数百年のイチョウの木もあり、昔から続く景色を見ながら歩く。

泰智寺

佐賀藩の支藩である鹿島藩2代までの菩提寺で、3代直朝の時に、古枝にある普明寺に移り、その後は、遺骨は埋葬されず、歴代の遺髪が埋葬されている。立派な門構えが出迎えてくれる。

臥竜ヶ岡公園

泰智寺の横の坂を上ると、景色が一変して山道になるが、少し上ると、広場に出て、たくさんの桜の木があり、花見の時期はきれいそうだ。東屋の方に行くと、肥前浜宿地区や有明海が望め、眺望がすばらしい。眼下には、これから行く浜庄津町浜金屋町地区にある茅葺きの屋根がいくつか見える。その中でも、移住体験施設になっている旧筒井家と旧橋本家の茅葺きは特に目立つ。その先の有明海は、干満の差が6mと日本最大の規模で、2015年に「特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約」(ラムサール条約)に登録された、肥前鹿島干潟が広がっている。公園には他に、地元出身で江戸時代の学者である古賀精里や草場佩川の詩碑もある。江戸時代にできたという階段を降り、浜庄津町浜金屋町地区に行く。

浜庄津町浜金屋町地区

茅葺き町家

商人や船乗りが住んでいた浜庄津町と鍛冶屋・大工等の職人が住んでいた浜金屋町の二つの町で、臥竜ヶ岡公園で見えた移住体験施設になっている旧筒井家や旧橋本家以外にも、たくさんの茅葺きの家があり、山村のイメージがあったので、海に近い所でもこれだけあるのは、びっくり。

その他

佐賀県は、えびす様の数日本一で、江戸時代になる頃に入ってきたと聞いているので、1689年に作られたこのえびす様は、初期の頃に作られたものかもしれない。また、町の雰囲気に合った消防設備が用意され、訓練も定期に行われているとのこと。

峰松うなぎ屋

浜庄津町浜金屋町地区から浜中町八本木宿地区に戻る手前に、峰松うなぎ屋があり、店の付近でウナギを焼いているとてもいい匂いに誘われる。今時魚屋でこのように店頭で焼いている風景は珍しい。一匹買い、家で食べたがとてもおいしかった。

浜中町八本木宿地区2

酒蔵通りの町並み

浜中町八本木宿地区に戻ると、そこは江戸時代から栄える宿場町で、現在は酒蔵通りと銘打っている。酒蔵や白壁土蔵造り・洋館の建物があちこちとあり、歴史を感じさせる。

酒蔵

通りには、4軒の酒蔵があり、この通りに入ってすぐにある峰松酒造は、酒の販売コーナーとともに、酒蔵の見学ができ、酒造りの臨場感を味わえる。続いて、呉竹酒造は、現在酒造りは行われていないが、土蔵でコンサートや講演会場として利用されているそうだ。続いて見えてきたのが、佐賀では珍しい芋焼酎のブランド「魔界の誘い」という日除け暖簾のかかった建物である。その建物の軒先には杉玉がかかっていて、紹介用の盾看板に光武酒造と書いてあり、今も酒造りを行っているそうだ。4軒目は、盾看板に中島酒蔵とある立派な建物で、過去に映画の撮影がおこなわれたと書いてある。酒の販売はしているが、酒造りはおこなっていないとのこと。

その他

毎年1月19日に、鮒市が開かれ、鮒を買い求める客がにぎわいそうだ。泥臭さを取るために、昆布を巻き、ごぼう・大根・にんじん等と一緒に昼夜かけて煮込む郷土料理「ふなんこぐい」を1月20日恵比須様にお供えして、商売繁盛・無病息災をお祈りするとのこと。ここに来ないとわからない行事だ。

茅葺きの家で富久千代酒造と同じ「鍋島」の日除け暖簾のかかった建物があり、こちらは2021年春完成の1日1組限定の宿だそうだ。一度泊まってみたくなるような雰囲気がある。

江戸時代に大火があり、白壁土蔵の家ができたそうだが、軒と壁が一体になり、アールになっている特徴の建物が見受けられる。

江戸時代、輸送の中継地点として利用された場所の継場という建物は、現在観光案内所して活用されている。中に入ると、帳場やはねあげ戸など当時をしのばせるものが多くあり、2階には部屋に入るときには頭を打ってしまうほど低く、中に入ると天井が高くなっている船底天井になっていて、どのように使われていたのか考えてしまう造りになっている。

肥前浜宿まちなみガイド

茅葺屋根や白壁造りのまちなみ、武家屋敷などの伝統的な建物が多く残る肥前浜宿を観光ガイドと共に散策します。ご要望に応じて酒蔵見学やお酒の試飲もできます。肥前浜宿のガイドを始めてから10年以上が経過し、少人数から団体様まで多くの方がガイドを利用しています。地元在住のガイドが、肥前浜宿の歴史、建物、お酒などについて詳しく説明いたします。

所在地
〒849-1322 佐賀県鹿島市浜町933 肥前浜宿水とまちなみの会内
電話番号
0954-69-8004

ツアープラン情報

ツアー名
肥前浜宿酒蔵通りと茅葺きの家並み散策ツアー
対象
ガイドテーマ:
肥前浜宿まちなみガイドが、肥前浜宿酒蔵通りと茅葺きの家並み散策をご案内します。
料金
90分コース:
1〜4人 500円/人(ガイド1名)
5〜20人 2,000円/団体(ガイド1名)
21〜40人 4,000円/団体(ガイド2名)
41〜60人 6,000円/団体(ガイド3名)
120分コース:
1〜4人 700円/人(ガイド1名)
5〜20人 3,000円/団体(ガイド1名)
21〜40人 6,000円/団体(ガイド2名)
41〜60人 9,000円/団体(ガイド3名)
開催日時
10:00〜15:00(火曜休)
ツアー時間
90〜120分
時間は相談に応じますので、お気軽に問合せください。
予約受付
3 日前まで
お問い合わせ
肥前浜宿まちなみガイド
TEL
0954-69-8004
定休日
火曜
営業時間
10:00〜15:00
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